書とリズム



ぽつり ぽつり と
細く長く続けている
文字のお稽古

縦書きで字を書くのが
好きになりました

特にお稽古当日の夜は
足取り改め
指取りも軽く
すらすらすら〜と
どんどん書きたくなる


こんな時こそはと
誰かに手紙を書きたいけれど
そういう時ほど
相手を思いつかなかったりして...

でも書きたいから
ひたすらにお手本を見て
何も考えずに綺麗だな〜
と思う文を
見よう見まねで書き綴る

お気に入りは 高野切第3種

流れるようなひらがなを見ながら
出来るだけ近づけようと書いていると
そのうちリズムがつくようになってくる気がして

楽譜を見ながら
指でピアノの鍵盤をなぞるように
字の御手本を見ながら
指が正確な形を探すように進む

その感覚に
音の強弱やスタッカート
演奏表現を思い出したりして
大人になってピアノを習い始め
(なかなか時間が取れませんがこれも細くとも長く続けたい趣味)
この 演奏表現というものが
綺麗だなぁと
弾けもしないむずかしい楽譜を見ては
よく想像しています


ピアチェーレ(自由な表現で)
アダージョ(落ち着いてゆっくり)
アニマート(生き生きと)
グラツィア(優雅に)
モレンド(だんだん弱く消えるように)etc...



書のお手本にも
注意書きのように
こんな風に演奏表現のようなものを書き込んで
自分仕様の練習帖を作ってみると
楽しいかも

延々続きそうな
夜更けの書き散らしには
シャンパンをお供に

清少納言の時代にもしも
シャンパンがあったなら
彼女 きっと好物だったであろうと
 考えながらついつい進み

...だんだん筆先が揺らついてきます 
それもまたいとおかしと
彼女は言ってくれるかな


使ってもうすぐ四年になる万年筆

最初の方は
綺麗なインクの色が
たくさんあるのが楽しくて
藍色から始まり
ボルドーやライラック 
パープルなど
気分で変えていたけれど

日記帳までも
縦書きで書くようになってから
自然と黒のインクばかりに

やっぱり縦書きの日本語は
墨の黒がいちばんしっくり

墨の香りがないのが残念だな
と思っていたら
墨の香り付きのインク
なんてものもあることを知り
そのインクを作ろうと思った人の気持ちがわかり

ちょっとうれしくなりました





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